【読書記録】美とミソジニー 蛇足編

脱コル
ダンス・イン・クローゼット管理人
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まさかの『美とミソジニー』で3記事目。いやあ内容の濃い本ですからねえ。

しかしまあ、この記事は蛇足です。蛇に足。足にハイヒール。爪にマニキュア。うーん無駄ですね。


ネイルやめない?

ヒールの高い靴とフェティッシュなつけ爪のせいで、女性は四肢がすべて不自由にされている。

うわ!たしかに!

ネイルアートは女性が自分で見て楽しむことのできる唯一の装飾、自分のためのおしゃれだからオッケー!と言いたいところですが…手を不自由にしていたんですね…。缶が開けられなくなるから専用の道具を使ったり、シャンプーできないから専用ブラシを使ったり、コインが取れないから手のひらで押してくっつけて取ったりなど聞いたことありました。やはり不便なのでは…?

ネイルがかわいいと気分が上がるのはすごくよく分かります。でもここで考えるべきは「なぜ気分を上げないといけないのか」「なぜネイルアートが無いと気分が上がらないのか」なのではないでしょうか。気分のドーピングしないといけないくらい、気分を落ち込ませる何かが身近にあるとか?ジェンダーギャップ121位(2019年)の日本社会で生きてると、まあ、ありますよね…。

手の自由を奪わない、別のセルフケアがあるといいですよね。香りとか瞑想とかジャーナリングとかでしょうか。ジャーナリングは書く瞑想だそうで、感情の動きを日記のように記録したり、自分について考える質問を投げかけてくれるそうです。アプリもあります。

ネイルやめるには…なんだろなあ…爪を磨くのってどう思います?装飾?清潔感?無駄?私は段階的にマニキュア捨てる→磨くだけ→何もしない になりました。いきなりやめるのは抵抗ある人は「したくなったら百均でマニキュア・爪磨き買えばいいや」と保険があることによって捨てれるかもしれません。

文化のポルノ化を感じる

ファッションと音楽は密接に繋がっているそうですが、実はポルノとも繋がっていたんですね。歌手のマイリーサイラスが裸でミュージックビデオを撮ったり、ミーガン・ジー・スタリオンがお尻の出る衣装を着たりしていると言及されていました。

ミーガンは歌詞も性的に過激なものを作っていると言っていて、ポルノ化に寄与しているのでは…いや女性の解放なのか…?いややっぱエセ解放なんじゃないのか…?

ポルノ化に慣れてしまったら、このくらい大丈夫、って麻痺してしまいそう。短い動画を手軽に投稿できるアプリも普及していますし、ソフトなポルノを見ることも生産することも簡単になってしまいました。使うからにはそれなりの良識が必要になってきますよね。

本来閉じた空間で限定的な人を対象にしていたドラァグショーが学校に進出してきたり、女装がパンツ見せて子どもの前で踊るのはポルノ化の流れもあるのかもしれません。あのトランス女性(女装身体男性)、ちゃんとお縄になったんでしょうか。

マックイーンとハーネス

アレキサンダーマックイーンの話が出てきて、ハーネスを思い出しました。

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大人用ファッションハーネスを載せるのは嫌なので子供用ハーネス出しときます。いつぞや子供用ハーネス、炎上してませんでしたっけ?人間にハーネスをつけると批判が起こるんですよね。でも女ならいいと思ったんですねえ(激怒)

ファッションショーで初めてハーネスを見たのが2015のアレキサンダーマックイーン。(アレキサンダーマックイーン本人は亡くなってる)。ハーネスモチーフのドレスがあったんです。ここから始まったのか分かりませんが、その後ファッション誌でもハーネスを見るようになりました。

ファッションですが?みたいな顔してよく考えるととんでもないですね…。馬や犬を制御するためのものを人間に付けるなんて。それがおしゃれとして売られ、おしゃれとして身に着けるのが成立してしまっているのが怖い。

ゲイのイメージ

この本でゲイのイメージって言われてた、レザーの帽子とレザーの服、レディーガガの曲アレハンドロ(※見るなら閲覧注意。半裸とベッドと性行為・性的暴行を想起させるシーンがあります。)を思い出しました。

ゲイをテーマにした曲だとレディーガガも言っていたそうです。衣装をジョルジオアルマーニが一部?手掛けていて、ファッションショーにMV流していました。レザーと軍隊っぽいってだけなので見なくていいですが、見るならガガは5:45あたりから、アルマーニのほうはYouTubeでEmporio Armani – 2011 Spring Summer – Menswear Collectionという題で、ショーの最後の方に出てきます。

アレハンドロを思い出すまで昔のレイザーラモンHG(ハードゲイ)さんしか思い浮かばなかった。

見ても大丈夫な人はgay leather で検索するとレザーを身に着けた半裸の男の写真がいっぱい出てきます。いや見る必要はないけど。

この本読むのにイメージの補足になる…のか?

(レイザーラモンハードゲイさん当時テレビで見てたけど、今思うとあれは放送して大丈夫だったんだろうか)

ヤバいハイヒール屋さん

ハイヒールの章で有名な靴ブランドの名前があがります。出た~!マノロブラニク!クリスチャンルブタン!ぺたんこにしてやるぜ(子供向けアニメの悪役なら多分ぺしゃんこにしてやるぜって言ってる)

左:マノロブラニクの有名なハンギシを真似してみたやつ。青いハンギシがセックスアンドザシティに出てくるそうですね。サテンの靴って女性向けでしか見たことないので、やっぱり人形服と同じく脆いんでしょうか。ダウンコートのシャカシャカした布なら多少光沢あるしそれで作ってほしい。靴にビジューついてるとニットやタイツに引っかけて穴が開きそうだからせめて付けるならツルツルにしてほしい。なんか元のやつはそういう視点が感じられないですね。

右:ルブタンといえば裏が赤い靴で有名ですが、もう裏赤ければいいかって感じになりました。個人的にウイングチップ(つま先のパーツがゆるやかなM字状になっているもの)が好きです。ハートっぽくて好き。赤い靴を履いている人は自信家って聞いたことあるんですが本当なんですかね。私は自信を持つためにあえて赤い靴履いてました。あのときはとにかく自信がほしかった…。私はよく足がもつれて自分の足を蹴ってしまいます。ヒールで蹴ったときはマジで痛いんですよね。同じ懸念があるのでルブタンのスタッズ(鋲 金属のトゲトゲ飾りなど)は全部もぎ取りたいですね。

ファションショー見てると、ヒールが高くてたまに転んでるモデルさんがいます。YouTubeでhigh heel fail で検索するとモデルの転倒も一般人のも出てきます。いやもう転ぶと分かりきっているのを見てもしょうがないと思うのでリンクにはしませんが。

日本のブランドで介助が必要な靴見たことあります。ミキ○サカベっていうんですけど。アイドルのでんぱ組.incさんを人形は人形でもフィギュアのようにしたかったと(参考:資生堂のサイト)。見てるだけで痛い…!この人といいレディーガガの靴作った舘鼻則孝(ヒールレスシューズとかで検索すると出てきます)といい、自分は履かないくせに女にはとんでもない靴を履かせるんですね 参考 サイト ファッションスナップ ねむさんのブログ シングルCD Future Diver

(「ヤバいハイヒール屋さん」はバンド ヤバイTシャツ屋さん のパロディです)

美容整形を応援できなくなった話

美容整形についても書かれています。私は以前、美容整形基本反対だけどするなら応援する、というスタンスだったんですが、この本を読んで、美容整形する人を応援できなくなりました。すごく悩んでいて苦しいなら美容整形も一つの解決手段だと思っていましたが、美容整形させる圧力、自傷行為、美容整形産業の酷さを知り、むしろひきとめたくなりました。

もうすでに美容整形した人は責められないけど…これからしたいという人は、私は止めたいです。

No!高○クリニック!(Yes!○須クリニック!のパロディです)

おわりに

しろと言われたことをせず、するなと言われることをする。何が抵抗になるかは社会の風潮によるところはあります。しかし常にダブルバインドが課されているから、抵抗しているつもりでも服従になることもある…と思うんです。トランスジェンダーが新しい社会への抵抗だと思ってたら、実はジェンダーの再生産だったりね…。

難しいけど、エセ解放(エセ抵抗)を見抜いていくしかないんじゃないでしょうか。「なんとなくかっこいいから」ではなく、その抵抗がどういう意味を持つのか考えないとエセ抵抗に加担することになるかもしれません。

①抵抗すべきものがあると知るだけでなく、②抵抗しないとどれほど有害か知る(知らないと抵抗する気にならないですよね)、そして③抵抗するユウキを持つ、④実行する。

①②を説明してくれるのが『美とミソジニー』です。③を教えてくれるのは『脱コルセット:到来した想像』でしょうか。抵抗しないとどうなるかは『美ミソ』で、抵抗するとどうなるかは『脱コル』で。

ダンス・イン・クローゼット管理人
ダンス・イン・クローゼット管理人

抵抗を実行していきましょう…脱コルセット運動で。今は抵抗するユウキがない人も、本を読むことでユウキになるかもしれません。ぜひ読んでくださいね。この記事も誰かの役に立つといいな。では~

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