トランスジェンダー大丈夫そ?【発達障がい編】

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ダンス・イン・クローゼット管理人
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トランスジェンダーと自閉スペクトラム症(ASD)の関連が指摘されていると知ってから、ASDについて勉強するようにしています。

トランスジェンダーカルトたちが言うことを言葉通りに受け取ってしまったり、話の裏を読めなかったりで騙されてしまわないかと懸念しています。

『みんな水の中 「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』横道誠  医学書院 から発展させて考えていきます。

山口貴史氏の考え

山口貴史は、ASD者はアイデンティティの構築が困難なこと、感覚過敏ゆえに二次性徴への困惑が大きいこと、認知が極端で思考が独特なこと、根源的な問いを好み、またそれにこだわることを挙げている。

『みんな水の中 「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』p175 

引用元も確認しました。

自閉スペクトラム症男子の性同一性形成の障害(思春期を中心に) 山口貴史 
掲載:精神療法 Japanese journal of psychotherapy  44 (2), 208-214, 2018-04 金剛出版

ASDをもつ者はなぜ性同一性を築くことが難しいのか、について以下の4つの小見出しで掲載されていました。要約してみますが、よければ引用元をあたってください。

濃いようで希薄なアイデンティティ

一見強固なアイデンティティを持っているようで、それは自己の中で作られたものであり、他者との関係性の中でできたものではない。他者との間で自分を位置づけるという本当の意味でのアイデンティティを築くことに困難抱えていると言えるだろう。

感覚の過敏さ

例えば体毛について、注目したこともないし感覚的にも分からないくらいの微細な違和感を指摘するという。その不快さから逃れるために、物理的な排除を試みることがあるので注意が必要である、とも。自分で体の一部を切除しようとしたり。

(筆者補足)乳房切除 アメリカ などで調べてもらうと手術で乳房切除した少女の写真が出てきます。今はないですが、かつて私も切り取りたいくらい胸への嫌悪感がありました。ただ当時は切るという選択肢はありませんでした。しかし現在の子供たちは切るという選択肢を提示され、実際に切除しています。健康な体にメスを入れ、物理的に排除してしまうのは解決法としてはなんか違うような気がします。

認知の極端さ・独特な思考

例えばDV父を見て育ち「父親のようになりたくないから男は嫌だ」ではなく「男は絶対悪だ」と極端な考えを持つなど。

一般的にもこういった主観性優位な思考になることはあるが、成長過程で他者からフィードバックされ、修正されていく。しかし、ASDの場合はその機会が少ないあるいはフィードバックがあっても取り入れが難しいため、成長するにつれて認知の極端さや独特の思考か強まることがある。その中で性に関しての考え方も極端なものになることがある。(削るところなくてそのまま引用しました)

根源的な問いにひっかかる

例えば「何故自分には男性器があり、生物学的に男性として生まれてきて女性ではないのかといった『生物学的な性』と自己同一性」に関する問い

(筆者補足)理由なんてないよ!運でしかないよ!考えても性別は変えられるわけじゃないよ!うーんこういった問いはどうすればいいんでしょうね。 引用元は田中究(2016)性同一性障害と自閉症スペクトラム症 そだちの科学(26);39-43だと思われます。

例えば「生物学的女性であるという理由で何故女性装をしなくてはならないのか、何故子どもを産まなくてはならないのかといった『性同一性』『性役割』への本質的な問いかけと自己同一性」に関する問い

(筆者補足)そこまできたら「女/男だからって女/男らしくしなくていい」までもう一歩なんですがねえ…。

大村豊氏の考え

大村豊は「性同一性障害は彼らの自己イメージを結ぶ能力のつたなさから、自己の性的イメージの混乱が生じるのかもしれない。あるいは、不適応の原因を自己の性的属性に求めて、反対の性に同一化することで不適応を解決しようとする独特のファンタジーなのかもしれない。」

『みんな水の中 「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』p175

引用元は『高機能広汎性発達障害 : アスペルガー症候群と高機能自閉症』杉山登志郎 辻井正次 編著 ブレーン出版 1999年出版 43ページ

…独特のファンタジー…。(これ以上言えることがない)

引用元を読むと性同一性障害と並列してフェティシズムが挙げられているのが気になります。ストッキングを嗜好するあまり盗む、他人の足を触るなどは問題になると挙げられていましたが、問題行動にならないようにフェティシズムを満たしている人もいるのでしょう。

オートガイネフィリア(自己女性化性愛症)は、言うなればフェチです。女性の体のパーツや女性が身に着ける物ではなく、女性の記号を身に着けた「自分」に性的興奮するというフェチです。女性自認男性(いわゆるトランス女性)の中にどれほどこのオートガイネフィリアがいるのかは分かりませんが、他人の内心は分からない以上、ただのフェチである可能性を常に警戒しないといけません。

著者横道誠氏の考え

上記に対し著者横道誠氏は「性的イメージの混乱」や「ファンタジー」だけでなるのかは疑問があるとし、考えを5つ挙げている。

肉体的な問題

 第一の可能性としては、肉体的な問題、すなわち脳の神経細胞(ニューロン)やホルモンなどの内分泌系の問題が考えられて良いと思う。

『みんな水の中 「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』p175

これに関しては詳しくないので詳しい人よろしくお願いします。

キマイラ現象とは?

しかし第二に、キマイラ現象が関与している可能性がある。父母や兄弟姉妹、身近な友人、恋人、あるいは文学と芸術に感化され、自分のなかの性差が不分明になっているというわけだ。

『みんな水の中 「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』p175

キマイラ現象とは…他人の「キャラ」から非常に影響を受けやすく、それらを内面に取りこみがちなことをさしている。ギリシア神話に登場する複数の動物の合成怪獣の名をとって『キマイラ現象』と呼んでいるそうだ。(『ひとつにならない 発達障害者がセックスについて語ること』横道誠 イースト・プレス から要約)

キマイラ現象の前後の文ちょっとだけ本読めます↓

ひとつにならない 発達障害者がセックスについて語ること
脳も、セックスもいろいろだ。だから、ひとつになんかならないし、なれないのだ。空気が読めない、身体がうまく動かない、発達障害者のわたしはどう愛しあう?ASD(自閉スペクトラム症)・ADHD(注意欠如・多動症)の当事者が聞き書く、赤裸々な発達障害本。「四〇歳で発達障害の診断を受け、過去のことを振りかえるにつれて、これまで謎...

他人のキャラを内面に取りこみがち…ってどのくらい?著者は子どもの頃からキマイラ現象があり、自身が多重人格を生み出す状況に近いところにいたのではないかと述べている。近いけどそこまでじゃない、と?

固定観念に縛られない?

ただし第三に、むしろASD者やADHD者は周囲の人々への同調性が低いことから、世間の規範や因習から自由に成長することができ、男らしさや女らしさに関する固定観念に縛られていないという可能性もある。

『みんな水の中 「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』p175

この、固定観念に縛られないの程度はどのくらいなんでしょう。「男らしくない男で何が悪い!」って言える感じですか?それとも恥ずかしくなっちゃいますか?社会のある固定観念に縛られなくても、ほかの固定観念には縛られることはあるんじゃないでしょうか。特に規範や因習から外れると罰を受けると学習した場合は。男らしくない男でいると男に攻撃されるとか。

どこまでを「固定観念」と呼ぶかにもよる。…もしかしてですけど、TRA(Trans Rights Activist)の方はセックス(身体性別)を「固定観念」扱いしてませんか?固定観念はジェンダー(性役割)であってセックス(身体性別)ではありません。なんかここ混同してる人がTRAに多い感じがするから切り離してほしい。

社会のルールは守ることを前提に、変な固定観念にしばられないのはいいことだよ。髪長くて化粧する男がいて何が悪い!男らしくない男がいて何が悪い!って胸を張ってほしい。

複数の人格

また第四に、私たちは解離しやすい傾向にある。私の仲間には何人かの解離性同一症の当事者がいて、ひとりの人間のなかに複数の男女の人格が宿ることは決して稀ではない。この解離によって、性自認の揺らぎが生じているのかもしれない。

『みんな水の中 「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』p175
解離性同一症 - 10. 心の健康問題 - MSDマニュアル家庭版
解離性同一症 -原因、症状、診断、および治療については、MSDマニュアル-家庭版のこちらをご覧ください。

しんぶん赤旗のこの記事を思い出します…↓

「早乙女さんの中には幼い頃からもう一人、17歳の女性がいます」。この方は男性で、17歳女性になったことは一度もないので、想像上の17歳女性なわけですね。

医療が必要な人だったとしても、虹色キラキラなトランスジェンダリズムに取り込まれたら、医療につながるのが遅くなってしまいそう。

関係あるかは分かりませんが『第三の性「X」への道――男でも女でもない、ノンバイナリーとして生きる』の著者ジェマ・ヒッキーさんと『トランス男性によるトランスジェンダー男性学』の著者周司あきらさんが性被害に遭っていたのを思い出します。性被害から何か起きてませんか…?(※あくまで私の個人的な推測です)

『第三の性「X」への道――男でも女でもない、ノンバイナリーとして生きる』は最初の方に性被害の話があります。hontoさんの商品説明に「女性として生まれたが幼少期から自分の性に違和感を覚え、2017年にカナダで初めて男女の性別記載のない出生証明書を取得した人権活動家の自伝。周囲からのいじめや神父による性的虐待に悩みながらも、自己を貫く姿に勇気づけられる一冊。」とあるとおり、聖職者による被害に遭ったそうです。

 一九八〇年代後半、カナダ、ニューファンドランド島セントジョンズのマウント・キャシェル孤児院で児童虐待が頻繁に起きているという申し立てが起き、スキャンダルが浮上しました。それ以後も、宗派を問わず多くの聖職者と教会関係者が児童虐待で告発されましたが、世界中の宗教組織は取り締まりや報告を怠っています。
 私自身も聖職者による性的虐待のサバイバーとして、宗教施設で虐待を受けたニューファンドランドとラブラドールの人たちを支援、援助するために、NPOパスウェイズ財団を設立しました。そして財団の資金集めと、虐待問題への認識を高めるため、そして私自身の身体と精神の癒しのために、二〇一五年七月二日から八月二日にかけて、ニューファンドランド島を徒歩で横断しました。

『第三の性「X」への道――男でも女でもない、ノンバイナリーとして生きる』p8 序文より
第三の性「X」への道 男でも女でもない、ノンバイナリーとして生きる
【IPPYカナダイースト・ベストリージョナル・ノンフィクション銀賞】【ベスト・アトランティック出版賞】【アトランティック

『トランス男性によるトランスジェンダー男性学』の性被害に関する部分は、試し読みで読めるところに書いてあります。

私は以前、社会的に女性として生活していました。女子寮に住んでいたこともありますし、女性に恋をしたときは自身はレズビアンに近いのだろうかと悩みました。男性からの性被害に遭ったことがあり、フェミニズムに親近感をもっていました。

『トランス男性によるトランスジェンダー男性学』p3 はじめに より

強いこだわり

第五に、ASD者には強いこだわりがあり、 白黒思考が強い傾向にあるため、多くの人々がそのまま受けとめたり、気にせずにいたりする自分の性自認や性的指向の曖昧さを、なんとかして突きとめようとして躍起になり、結果としてこの問題が顕在化しているという可能性がある。アメリカでの調査はADHD者に関しても報告しているが、ASDとADHDは併発しやすいため、それらのADHD者の一部がASD者でもあったという可能性は否定できない。

『みんな水の中 「発達障害」自助グループの文学研究者はどんな世界に棲んでいるか』p175

これはどうなんですか?どのくらいこだわるんですか?こだわりが実現されないとどうなるんですか?反対意見を言う人にはどうするんですか?

「多くの人々がそのまま受けとめたり、気にせずにいたりする自分の性自認や性的指向の曖昧さ」が気になってしまうんですね。性自認なんて判断基準を女らしさ・男らしさに頼るしかないっていう、だいぶ曖昧で不安定なものですけどね…。

先人たち

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おわりに

ダンス・イン・クローゼット管理人
ダンス・イン・クローゼット管理人

トランスジェンダーとASDについて、当事者の話を参考に考えてきました。何かに役立てばと思います。

トランスジェンダーと発達障がいについてはよければこちらも読んでね↓

トランスジェンダーに関連しそうな文を読みたいのですが読めてません。読みたい方どうぞ。↓

読みたいトランスジェンダー関連文
トランスジェンダーに関連しそうな文を読みたいのですが私はまだ読めてません。読んだ方、要約や指摘があればぜひ教えてください。

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